So-net無料ブログ作成
検索選択
RAW現像してみよう ブログトップ

ネガフィルムをデジタル化してみませんか? [RAW現像してみよう]

こんにちは、スタッフRです。
先週の記事では、フィルムカメラ*1Ricoh XR500Auto」で撮影した写真を掲載しました。
フィルムは、ネガフィルム*2「Kodak GOLD 100」。
今回はどのようにネガフィルムをパソコンに取り込み、RAW現像*3したかをご紹介します。

目次



  1. ネガフィルムの準備
  2. RAWモードでの撮影によるデジタル化
  3. RAW現像でネガ反転とレベル補正
  4. 最終調整
  5. まとめ


1. ネガフィルムの準備



まずは、取り込むための現像済みネガフィルムを用意しましょう。
ここでの「現像」とはデジタルの「RAW現像」ではなく、撮影済みのネガフィルムに画像を定着させる作業のことです。
フィルムを写真屋さんやDPE店に持って行くと、「同時プリント」として引き伸ばした写真が印刷されて出てきますが、このときネガフィルムを一緒に渡してもらえると思います。
このネガフィルムが「現像済みネガフィルム」です。
もちろん、この作業は現像ラボにおまかせでも問題ありません。

151204-01-film.jpg

押し入れや引き出しに眠っているフィルムがあればそれでも構いませんが、古いフィルムの場合は退色(褪色)*4し、色が変化してしまっている可能性があります。
後の処理で色を出すとき、退色していると少し処理が複雑になるため、まずはなるべく新しいフィルムを使うことをオススメします。
また、取り込みには等倍以上のマクロ撮影*5が基本となるため、ネガフィルムのサイズは一般的な35mm判フィルム*6にしておきましょう。
(これ以上のサイズのフィルムの場合、機材を大きくするか、トリミングされた状態での取り込みとなります)

2. RAWモードでの撮影によるデジタル化



さて、現像済みのネガフィルムを取り込みます。

151204-02-bellows.jpg

今回は、マクロ用のベローズユニット「Nikon PB-4」にスライドコピーアダプター「Nikon PS-4」を取り付けたものを使用しました。
ベローズとは蛇腹によりピント合わせを行う装置で、上の写真で中心にレンズが取り付けられた蛇腹型の装置全体をベローズユニットといいます。
これに対し、写真右側の白色半透明の板(拡散板)が付いた部分が、取り付けたスライドコピーアダプターです。
(メーカーによっては、「スライドコピア」と名付けられています)
ベローズユニットには引き伸ばし用レンズ*7「Nikon EL-Nikkor 50mm F2.8」を取り付けています。
(余談ですが、このレンズに関する興味深い話がこちらの「知られざるニコンの歴史」に載っています)
基本的には「フルサイズ*8一眼」+「ベローズ」+「マクロレンズ*9」+「スライドコピーアダプター」という組み合わせで使用します。
カメラには、フルサイズの「Nikon D600」を使用しました。
また、ニコンの「Ai AF Micro-Nikkor 60mm F2.8D」や「AF-S Micro Nikkor 60mm F2.8G ED」をお持ちの場合は、「Nikon ES-1」というアダプターもあります。
このアダプターは、ベローズのないシンプルなスライドコピー専用のアダプターです。
別途「Nikon BR-5」等のステップダウンリングが必要ですが、ベローズは重く仰々しいという方は、こちらのアダプターの方がオススメです。

ちなみに、「フルサイズのカメラなんて持ってない!」という方もご安心を。
Kenkoから「スライドデジコピアDSLR」というAPS-Cサイズ*10に最適化されたスライドコピー専用のアダプターが発売されています。

151204-03-filmcopy.jpg

上の写真の右側のように、ネガフィルムをスライドコピーアダプターのホルダーに取り付け、光源*11を拡散板に当てて撮影します。
リバーサルフィルム*12の取り込みの場合は、拡散板に当てた光源にホワイトバランス*13を合わせますが、ネガフィルムの場合はこの後の処理で合わせるため、特に気にしなくても構いません。
フィルムにピント*14を合わせるため、ある程度絞った*15方がいいですが、絞りすぎるとセンサ*16のゴミが写り込むため気を付けましょう。
露出*17については、白とび*18や黒つぶれ*19がなければ問題ないと思います。

一点、重要なことを忘れていました。
この後の処理で、ネガフィルムの色(オレンジベースといいます)を必要とします。
フィルムの各コマ(写真)の撮影の他、何も写っていない部分(プリントすると真っ黒になる部分)も一枚撮影しておきましょう。

3. RAW現像でネガ反転とレベル補正



取り込んだ画像を見てみましょう。
先週の記事で使用したリコリス園芸種の写真で調整したいと思います。

151204-04-thumbnail.jpg

ネガフィルムのオレンジベースが中心の、オレンジなサムネイルが並んでいます(笑
今回は「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」を使用した説明ですが、それ以外のRAW現像ソフトでも構いません。
ただし、最低でもRGB個別にヒストグラムの表示・トーンカーブの変更可能なソフトが必要です。
ヒストグラムやトーンカーブについてよくわからない場合は、SILKYPIXのこちらのページも参考にしてみてください。
まずは、先ほど一枚撮影したオレンジベースの写真に対し、グレーバランスツールを使います。

151204-05-gray.jpg

オレンジベースに対して、グレーとなるようなホワイトバランスが適用されました。
これは、正確には「取り込みに使用した光源」+「オレンジベース」を基準としたホワイトバランスです。
オレンジベースはフィルムのメーカーやブランドによって色が異なります。
また、フィルムの取り込み時の光源等、環境によってもホワイトバランスのパラメータは異なります。

これと同じホワイトバランスの設定(色温度・色偏差)を、他の写真にも適用します。
SILKYPIXであれば、現像パラメータのコピー・貼り付けにより複数の写真に同じ設定を適用できます。

151204-06-gray.jpg

オレンジベースの色を差し引いただけなので、写真はネガのまま、反転しています。
この画像に対し、RGBチャネルのトーンカーブを反転させます。

151204-07-negtone.jpg

SILKYPIXでトーンカーブを反転させる場合、「RGBチャネル」を選択し、カーブの左端を上にドラッグし、右端を下にドラッグします。
数値では、以下のようになります。

  • 入力0、出力0 → 入力0、出力255
  • 入力255、出力255 → 入力255、出力0


今回、このトーンカーブ反転のテイストを用意しました。
SILKYPIXをお持ちの方は以下からダウンロードして使ってみてください。


ZIPにて圧縮していますので、ダウンロード後展開し、SILKYPIXにインポートしてください。
詳しくはこちら(SILKYPIX「創像」テイストの使い方)を参考にしてください。

さて、ここまででうっすらと色が出てきたと思います。

151204-08-negtone.jpg

とりあえず、ヒストグラムを見てみましょう。

151204-09-hist.jpg

両端は何もなく、かなり急峻な山が中央にあると思います。
細かいことは省きますが、ヒストグラムの左側は暗い箇所を、右側は明るい箇所を表し、写真のピクセル一つ一つがどの明るさにあるのかを見ることができます。
ヒストグラムの左端が突き出ていると黒つぶれ、右端であれば白とびを表します。
この写真のヒストグラムから、白とびや黒つぶれは生じていないことがわかります。
一方、山は右寄りで、中心よりも左にはありません。
これは暗い部分がほとんどないことを表しますが、本来の写真はもっと暗い部分が含まれているはずです。
このような状態を、シャドウに浮きがあるといいます。
また、理想的なヒストグラムは暗い部分から明るい部分までまんべんなく山が広がっている状態です。
このヒストグラムは中間調がほとんどを占め、コントラストが低くメリハリのない写真になっていると言えます。
こんなとき、トーンカーブを使って「レベル補正」を行い、シャドウを黒く締め、ハイライトを白く鮮明にすることで、コントラストを上げて写真にメリハリを出すことができます。

今回はRGB個別にヒストグラムの調整を行います。まず、ヒストグラムの表示を「Rチャンネル」に変更し、R成分のみにします。
この状態で、Rのトーンカーブの左側を右に、右側を左にドラッグし、範囲を狭めてレベル補正します。
このとき、ヒストグラムを見ながら、山がぎりぎり全体に収まる程度を目安とします。
トーンカーブを反転しているので、通常のレベル補正とは逆の動作になる点に注意してください。

151204-10-level.jpg

この時点ではR成分のみを調整しているため、写真は変な色味になっていると思いますが、気にせずにG成分、B成分についても同様の調整を行います。

151204-11-level.jpg

いかがでしょうか。
しっかりと色が引き出せたと思います。
(この花はヒガンバナではなく、もともとピンク色のリコリス園芸種です)
トーンカーブをRGBそれぞれについて調節したら、プレビュー画面を確認し、写真に違和感が出ないようにトーンカーブを少しずつ調整していきます。

4. 最終調整



ここまでで、写真に違和感があり、もっと調整したい場合があるかもしれません。
その場合は「ホワイトバランス微調整」や「ファインカラーコントローラ」で追い込んだり、トーンカーブを更に調整したりするといいでしょう。
ただし、トーンカーブを反転していることを忘れないように。
例えば、この写真は日陰での撮影です。
見た時の印象に近づけるため、もっと黄色味を出すように調整します。
ここでは、青と赤のシャドウを調整したいと思い、トーンカーブの青と赤のハイライト*20側を微調整しました。

151204-12-final.jpg

トリミング等の輝度*21に影響しないパラメータは、当然ながらそのまま使用できます。
前回の記事で使用した写真では、もっとコントラストを高め、赤以外の彩度*22を落とすように調整しています。

5. まとめ



今回は、ネガフィルムの取り込みと、SILKYPIXを使ったRAW現像について紹介しました。
多少手間はかかりますが、ネガフィルムをRAWモードで撮影しておくことで、劣化の少ないデジタル化が可能です。
SILKYPIXのスポッティングツールにより、フィルム取り込み時に付着したゴミの除去もできます。
写真の整理だけでなく、フィルムカメラによる作品作りもできますので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
久しぶりにフィルムカメラを使ってみるのも楽しいですよ!



*1 フィルムカメラとは、被写体像をフィルム(写真フィルム)に露光するカメラです。フィルムの感光剤に銀化合物(銀塩)を用いることから銀塩カメラともいいます。
記事に戻る

*2 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
記事に戻る

*3 RAW現像とは、デジタルカメラのセンサから出力された未加工のデータ(RAWデータ)をJPEG画像に変換する処理のことをいいます。RAWデータはJPEG画像よりもデータ量が多いため、RAW現像では高画質な写真編集を行うことができます。
記事に戻る

*4 褪色とは、ネガフィルムの色素の劣化により、カラーバランスが崩れ、色が褪(あ)せる現象のことをいいます。
記事に戻る

*5 マクロ撮影とは、被写体に近づいて拡大して撮影することです。
記事に戻る

*6 写真用フィルムのフォーマットとして最も一般的なもので、通常は金属製のカセットに納められています。大きさは24 x 36 mmです。
記事に戻る

*7 引き伸ばしレンズとは、現像したフィルムを拡大・投影して印画紙に焼き付ける際に用いるレンズです。多くはライカLマウントで、単体でのピント合わせ機構を持ちません。
記事に戻る

*8 フィルムカメラの「35mmフィルム」フォーマットとほぼ同じ大きさ(おおよそ36 x 24 mm)です。
記事に戻る

*9 マクロレンズは、小さな被写体を大きく写すことのできるレンズです。
記事に戻る

*10 コンパクトな「APS (Advanced Photo System)フィルム」の「Cサイズ」とほぼ同じ大きさ(おおよそ23 x 15 mm)です。
記事に戻る

*11 光源とは、被写体を照らす光のことです。太陽光等の天然光源の他、蛍光灯や電球等の人工光源を総称していいます。
記事に戻る

*12 リバーサルフィルムとは写真フィルムの一つであり、スライド映写などで直接鑑賞できるポジの状態で記録されます。ポジフィルムやスライドフィルムとも呼ばれ、ネガフィルムに比べ彩度に優れています。
記事に戻る

*13 ホワイトバランスとは、光源の影響を打ち消したり、強調したりするために色味を変更する機能です。ホワイトバランスを調整することで、「自然な色」の再現のほか、作品としての「色作り」を行うことができます。
記事に戻る

*14 ピントとは、結像点のことをいいます。ピントが合っている部分が鮮明に写るため、メインとなる被写体にピントを合わせるのが写真撮影の基本となります。
記事に戻る

*15 レンズの絞りを絞って撮影することで、被写界深度を深くし、ピントの合う範囲を広げることができます。
記事に戻る

*16 センサとは、デジタルカメラの撮像素子のことです。
記事に戻る

*17 露出とは、記録される写真の明るさのことです。 露出はレンズの絞りやシャッタースピード、そしてセンサの感度により決まります。
記事に戻る

*18 白とびとは、本来明るさに階調を持つ部分が、真っ白に記録されてしまっていることをいいます。
記事に戻る

*19 黒つぶれとは、本来明るさに階調を持つ部分が、真っ黒に記録されてしまっていることをいいます。
記事に戻る

*20 ハイライトとは、写真の中で明るい部分や白い部分のことをいいます。
記事に戻る

*21 ここでの輝度とは、YUV色空間におけるYのことで、人間の眼の感度を考慮した明るさ(視感反射率)のことです。
記事に戻る

*22 彩度とは、色の三属性の一つで、鮮やかさを表します。無彩色では0で、純色で最大となります。
記事に戻る

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

スマホで料理写真 [RAW現像してみよう]

スタッフSです。

スマホで料理写真を撮る方は非常に多いとおもいますが、
美味しそうに撮るのはなかなか難しいものです。

これは、Sony Xperia Z3プレミアムおまかせオートで撮った写真です。
original_image.jpg

構図にも問題がある気がしますが、それは置いておいて…

なんだかあまり美味しそうには見えないですね。全体的に青白い色味になってしまっています。
Xperiaは全体的に料理の写真が苦手な気がします。

料理写真はやはり暖色傾向にあるほうが美味しそうに見えます。
ということで、全体の色味を暖色寄りにして、
ついでにコントラストも少しだけ高くしてみた結果です。
fixed_image.jpg

どうでしょう、少しは美味しそうに見えるようになったような気がします。

今回は、SILKYPIXにつっこんで編集してみました。
SILKYPIXでは、色温度*1 のスライダーを右に動かすことで、青白い写真を写真のように編集することができます。

撮影時だけで完結させたい場合は、マニュアルモードで撮りましょう。
シーンを「料理」にしても良いのですが、
この例のように青白く写ってしまうような環境の場合は、敢えてホワイトバランスを「曇り」にしてみると良いです。

ぜひお試しあれ。

*1 色温度とは、光源の色を温度で表したもので、単位は絶対温度のK(ケルビン)を用います。例えば太陽光の場合、太陽の絶対温度は約6000度であるため6000Kとなりますが、地表に届くまでに吸収・散乱されるため5500K程度が想定されています。色温度が低いと赤みが強く電球色(3200K程度)のような光、逆に色温度が高いと昼光色蛍光灯(6500K程度)のような青みがかった光になります。 記事に戻る
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

カメラメーカー製のRAW現像ソフトを使ってみる [RAW現像してみよう]

スタッフTです。

みなさん、カメラを買ったときに付いてくるCDやDVDの中味を見たことはありますか?
カメラ付属のCDやDVDの中には、RAW現像ソフトが入っている場合があります。
また、無料でWebからダウンロードできるRAW現像ソフトを提供しているカメラメーカーもあります。
これまで、さまざまなスタッフがRAW現像についての記事を書いてきましたが、全てSILKYPIXを使ったRAW現像について書かれたものでした。
今回は、少し趣向を変えて、カメラメーカー製のRAW現像ソフトにも手を出してみようと思います。

今回は、リコーイメージング社製カメラに付属しているDigital Camera Utility 5を使って、RAW画像を調整してみましょう。

Digital Camera Utility 5で画像を開くと、下のような画面になります。
画像編集は、画面左上の「Laboratory」ボタン(下図の赤枠部分)を押し、モードを切り替えることで行うことができます。

ss.jpg

リコーイメージング社製PENTAXブランドのカメラの特徴の一つに、「カスタムイメージ」と呼ばれる、色味やコントラストなどの画像の仕上がりを選べる機能が付属していることがあります。
Digital Camera Utility 5では、カメラで選択できるカスタムイメージ全てに対応しています。

まず、設定できるカスタムイメージをいくつか試してみました。
以下の写真は全て、PENTAX K-S2で撮影したものです。

カスタムイメージ:風景
IMGP0263_風景.jpg

カスタムイメージ:クロスプロセス(プリセット1)
IMGP0263_クロスプロセス.jpg

カスタムイメージ:銀残し(マゼンタ
IMGP0263_銀残し_マゼンタ.jpg

カスタムイメージを変えるだけで、写真の雰囲気がガラリと変わりますね。
カスタムイメージは数が多いので、自分の表現したい雰囲気を探ながら、モードを切り替えていくだけでも楽しいです。

また、Digital Camera Utility 5では、カメラに付いているもの以外の機能を使って、画像を調整することもできます。

例えば、次の写真は暗部が暗すぎる印象を受けます。
IMGP0033_before.jpg

Digital Camera Utility 5には、「覆い焼き」という暗部の調整ができる機能があります。
この「覆い焼き」を使って暗部を明るくしてみます。
次の画像は、覆い焼きを50に設定したときの結果です。
IMGP0033_after.jpg

前の画像に比べて、全体の明るさは変わらず暗部だけが明るくなり、全体として明瞭さが上がった感じがします。

リコーイメージング社製カメラをお持ちの方は、一度Digital Camera Utility 5を使ってみてはいかがでしょうか。
また機会がありましたら、他社のカメラ付属の現像ソフトを使ってみようと思います。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

現像結果を比べてみよう「霧ヶ峰 八島ヶ原湿原」 [RAW現像してみよう]

こんにちは、スタッフ I です。

今回は、私が行ったRAWデータの編集の過程を追いながら、RAW現像することで写真がどのように変わっていくのかを紹介していきたいと思います。

使用する画像はこちら!
(1)
1_5_20_DefaultCamera.jpg
今回の調整で最終的には以下のような写真が出来上がります。
(2)
2_19_21_FCC_YGreenH+5,S+20,H-11.jpg

この写真は下記のような構成で撮影・RAW現像しました。
使用カメラ:
Sony α7R
マウントアダプター (*1 ):
LA-EA4
レンズ:
Sony SAL24F20Z Distagon T* 24mm F2 ZA SSM
RAW現像に使用したソフト:
SILKYPIX Developer Studio Pro 6

撮影場所は、霧ヶ峰の中にある「八島ヶ原湿原」で、去年夏ごろにハイキングに行った時に撮影したものとなります。「八島ヶ原湿原」は日本を代表する高層湿原で、国の天然記念物に指定されています。

最初に示した(1)の写真はカメラで撮影した際、RAWデータと同時に記録されたJPEG画像を縮小したものです。
(1)の写真はそのままでも十分よい写真ではないかと思います。しかしながら、RAW現像することで、 (2)の写真のようなインパクトの有る写真に仕上げることもできるのです!

RAW 現像の大まかな流れ


今回のRAW現像は「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」を使用して行います。
場合にもよりますが、私が普段RAW現像するときは、だいたい以下の様な流れで写真を仕上げています。

3_Param.jpg
  1. トリミング
  2. 露出補正 + HDR
  3. ホワイトバランス
  4. 調子 (+ トーンカーブ)
  5. カラー
  6. シャープ、ノイズリダクション
  7. その他のサブコントロールを使った微調整(ハイライトコントローラ、ファインカラーコントローラなど)

基本的にはパラメータ・コントロール上に配置されている調整項目を上から順番に編集していけば、うまく調整することが出来ます。

構図をまず決めておきたいので、私の場合は最初にトリミングを行います。これにより、被写体との距離など撮影時に追い込み切れなかった被写体の配置を調整します。その上で、露出、ホワイトバランスと順番にパラメータを調整します。

調子やトーンカーブを調整すると、画像の濃淡が変化すると同時に色の見え方も変化しますので、調子とトーンカーブを調整したうえで、カラーを変更するのがよいでしょう。

シャープとノイズリダクションについては互いに密接な関係があるため、
両方を同時に調整しながら、写真を仕上げていきます。

6番まで概ね調整は完了しますが、更に写真の完成度を高めたい場合、パラメータ・コントロール最下部に位置しているサブコントロールアイコンのパラメータを調整します。私の場合は、ハイライトコントローラとファインカラーコントローラをよく使用します。

今回のパラメータ編集


今回のRAW現像のコンセプトは「インパクトのある写真」です。そのため、多少過剰にパラメータを調整しております。

今回の写真の場合、構図は特にいじる必要はなさそうなので、トリミングの作業はとばします。また、ホワイトバランスも問題ないようなので撮影時設定のまま変更しないことにします。
ノイズリダクションについてですが、ノイズが出にくい低感度 (ISO 100) で撮影していることもあり、今回調整は行わずデフォルトのままにします。シャープについても今回は調整を行わないことにします。

空の色と植物の緑を強調したいので、その他の項目にあるファインカラーコントローラを調整します。ファインカラーコントローラは特定の色の鮮やかさや明るさ、色味を変更することのできる機能です。

最終的に今回調整する項目は以下のようになります。
4_Param2.jpg

では実際に RAW 現像を行ってみましょう。

0.調整前の写真


SILKYPIXでRAW画像を読み込んだ場合、色味はカメラで保存したJPEGのものと異なっています。

カメラ側でRAWと同時保存されたJPEG SILKYPIXで調整する前の写真
1_5_20_DefaultCamera.jpg 6_7_DefaultDSP6.jpg


SILKYPIXの方は彩度が若干強く、コントラストが少し弱い印象です。
好みは人それぞれですが、RAW現像ソフトで RAW画像を読み込んだ場合、メーカー純正のRAW現像ソフトでもない限り、色味は違って見えることを知っておくとよいでしょう。パラメータをどう調整するか一つの参考になるはずです。

1.露出補正 + HDR


露出補正は画像の明るさを調整する機能になります。SILKYPIXでは、明るさに関係する機能としてHDR (High Dynamic Range imaging) があります。HDRとは写真を人間の記憶に近い状態で表現する手法です。カメラで明暗の激しいシーンを撮影する場合、暗いところに露出を合わせると、明るいところが白く飛んでしまいます。逆に明るいところに露出を合わせると、今度は暗い部分が黒くつぶれて何が写っているかわからなくなります。HDRを用いることで、明るい部分も暗い部分も人間の目に近い適切な明るさで表現できるようになります。
通常、HDRは露出を変えて撮影した複数の画像を合成することで実現しますが、SILKYPIXの場合は明部、暗部などの各領域の明るさに合わせて露出を調整することにより、1枚の画像からHDRを実現することが出来ます。

HDRを適用すると、画像全体の明るさも変化するため、先にHDRのパラメータを調整します。HDRは強くかけすぎると明るい部分と暗い部分が一部逆転したような不自然な画像になってしまいます。しかし今回はその不自然さを狙って、多少強めにHDRをかけることにします。HDRのパラメータを 50 にしてみましょう。

HDR調整前 HDR調整後
6_7_DefaultDSP6.jpg 8_9_HDR+50.jpg


暗かった木々の部分が明るくなり、白く飛んでいた雲の部分が暗めに調整されていることが分かります。特に雲の部分はHDRをかけたことにより、白くなっていた部分の明るさの階調が戻ってきているのが分かります。JPEGでは白飛び(*2 )した部分の階調はいくら明るさを調整しても戻ってきませんが、RAWの場合、白く飛んで階調が無くなっているように見える部分でも、色や明るさの階調が残っている場合があるので、明るさを調整することにより、階調を復元することが出来る場合があります。これがRAW現像の大きな魅力の一つです。空と丘の境界や木々の間で明るさの逆転が見られますが、この程度であれば、写真の演出として許容範囲でしょう。
HDRをかけたことにより、若干明るくなりすぎたように感じたため、露出を -0.3 だけ下げておきます。

露出補正 調整前 露出補正 調整後
8_9_HDR+50.jpg 10_11_EV-0,3.jpg


こんなものでしょうか?露出の調整はこれにて終了です。

2. 調子


調子は主に画像のコントラストを調整する機能となります。
コントラストとは、暗い部分をより暗く、明るい部分をより明るく見せる機能のことです。コントラストを強くかけることで、画像内の濃淡がはっきりし、メリハリのある画像に仕上がります。逆にコントラストを弱めると、淡くかすみがかったような効果を得ることが出来ます。

今回はお手軽に調整するためにSILKYPIXの機能であるテイストを利用することにしましょう。テイストとは、SILKYPIXで利用できる各パラメータのプリセットのことです。テイストを適用すると、あらかじめテイストに設定されている複数のパラメータを画像に適用させることが出来ます。簡単に調整を行いたい場合に非常に便利な機能となります。
今回はメリハリのある写真に仕上げたいので、一番コントラストの強くかかるテイスト「超硬調」を適用しました。

調子 調整前 調子 調整後
10_11_EV-0,3.jpg 12_13_Tone.jpg


どうでしょうか、濃淡がはっきりして全体的にきりっとした印象になったかと思います。これにて調子の調整は終了です。

3. カラー


カラーは主に画像全体の色味を調整する機能となります。基本的には彩度の値を調整すればOKです。彩度は上げ過ぎると不自然になりやすいので、画像を見ながら調整します。今回は彩度を 1.10 に設定しました。

カラー 調整前 カラー 調整後
12_13_Tone.jpg 14_16_Color+1,1.jpg


空や緑の色が濃くなっているのが分かります。1.2程度でもよいかと思いましたが、今回はこの後ファインカラーコントローラによる調整が控えているため、あえて彩度を低めに調整しました。
カラーの調整はこれにて終了です。

4.ファインカラーコントローラ


いよいよ最後の調整項目となります、ファインカラーコントローラ (以下、FCCと記載)に突入です。
FCCとは、ある特定の範囲にある色に対して、色味を変更したり (色相調整) 、色を鮮やかにしたり (彩度調整) 、明るさを変更したり (明度調整) 出来る機能になります。カラーの機能よりもより細かく色の調整を行えるので、私はよく利用します。

今回は空をより青く、緑をより緑に表現してみたいと思います。

まずは空の色から。プレビュー画面上で色を調整したい空色の部分にマウスカーソルを載せます。すると、FCC のカラーサークル上にマウスカーソルが置いてある色のポイントが示されますので、そのカラーサークルを選択し、パラメータを調整します。恐らく空の場合青色のカラーサークルが選択されるはずです。
15_FCC.jpg

青色の彩度を +40、明度を -15 に設定します。明度をマイナスに設定するのがミソで、こうすると青色を濃く見せることが出来ます。
FCC 青色 調整前 FCC 青色 調整後
14_16_Color+1,1.jpg 17_18_FCC_BlueS+40,H-15.jpg


青色がより鮮やかに濃く再現されているのが分かります。
同様に緑も調整します。木々にマウスカーソルを合わせると、黄緑色のカラーサークル上にポイントが示されると思いますので、これを選択してパラメータを調整します。
黄緑色の色相を + 5.0、彩度を +20、明度を -11 に設定します。

FCC 黄緑色 調整前 FCC 黄緑色 調整後
17_18_FCC_BlueS+40,H-15.jpg 2_19_21_FCC_YGreenH+5,S+20,H-11.jpg


緑がぐっと濃くなりましたね。より緑に見せるために今回は色相を少し変更しておりますが、この辺は好みもありますので、色相に関してはそのままでも構わないでしょう。
これにてパラメータ変更終了です。

まとめ


最後にもう一度カメラで保存された JPEG 画像と 最終的なRAW 現像した画像を比べてみましょう。

カメラ側でRAWと同時保存されたJPEG 調整後のRAW現像写真
1_5_20_DefaultCamera.jpg 2_19_21_FCC_YGreenH+5,S+20,H-11.jpg


もはや別の写真ですね。
RAW現像を行うことで写真を劇的に変えることが出来ることを知っていただけたかな、と思います。
今回は写真のインパクトを上げるためにわざとパラメータを多めに調整しております。HDRとファインカラーコントローラの調整をもう少し抑え目にすれば、もう少し自然に現像することが出来るかと思います。パラメータはいくらでも変更できますので、いろいろ皆さんも試してみてください。それでまた!!

*1 … マウントアダプターとは?
レンズとカメラの接合部分 (マウント) の規格が違うためにレンズを接続できない場合などに、レンズとカメラの間にこの「マウントアダプター」を取り付けることで、両者の接続を可能にし、そのままでは使用できないレンズを使用できるようにする道具のこと。 記事に戻る
*2 … 白飛び
画像において、明るい部分の階調が失われ真っ白になっている状態のこと。JPEGなどでは記録しておける明るさの範囲が狭いため、白飛びしやすいですが、RAWの場合、JPEGよりも更に多くの明るさの情報を保存しておけるため、一見白飛びしているように見えても、RAW現像で明るさを調整することにより、階調を復元できる場合があります。 記事に戻る

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

東京タワーで撮った写真をRAW現像してみよう [RAW現像してみよう]

どうも、スタッフHです。
前回、前々回の記事では、東京駅から東京タワーまで行って写真を撮ってきました。

今回は、ここまでに撮影した写真から2枚選んでRAW現像のお話をしたいと思います。

RAW現像って何?


RAW現像を知っている人も知らない人もいるかと思いますので、ざっくりとRAW現像って何?ということを説明したいと思います。
RAW現像というのは、RAW形式で記録された写真をPCのソフトを使って、JPEGやTIFFの画像データに変換することを言います。(ここで使うソフトをRAW現像ソフトといいます。)
RAW形式とは、デジタルカメラの中で未加工の状態の画像データのことを言います。
デジタルカメラで写真を撮った場合、レンズを通った光の情報がイメージセンサーで記録されます。イメージセンサーでとらえた光をデジタルカメラの中にある画像処理エンジンで加工して、JPEG形式で記録します。
つまり「被写体→イメージセンサー→画像処理エンジン→写真」という感じで、写真がSDカードなどに記録されるわけです。
RAW形式の画像データでは、「被写体→イメージセンサー→画像データ」として、SDカードなどに記録されます。
ここまでの説明だけを見ると、デジタルカメラの画像処理エンジンで加工されていない、という違いしかないように見えますね?
実は、他にも違いがあります。
一番大きな違いは、光の情報量の違いです。
一般的に、デジタルカメラで写真を記録するときは、RAW形式以外では、JPEGという形式が使われます。
RAW形式とJPEG形式では、1画素あたりの情報量が異なります。
RAW形式は、JPEG形式よりも多くの光の情報を持っています。
そのため、RAW形式の画像を編集した場合と、JPEG形式の画像を編集する場合とでは、利用できる光の情報量が変わります。
たとえば、JEPG形式では白飛びしている場所でも、RAW形式では、光の情報が記録されていることがあります。
なので、RAW現像することで、白飛びしている場所をよみがえらせたり、ということが可能になります。
ただ、RAW形式は、1枚あたりのサイズが大きい、などのデメリットもありますが。。。

RAW現像について、もっと詳しく知りたい、という方は、弊社サイト SILKYPIX MOVIE Lab. 「RAW現像とは?」をご覧ください。

RAW形式の画像を、JPEGやTIFFなどの画像に変換するのには、RAW現像ソフト、というものを使います。
RAW現像ソフトには、デジタルカメラメーカーが提供しているソフトや、デジタルカメラメーカー以外の会社が提供しているソフトなど、いろいろ種類があります。(たとえば、CanonさんですとDigital Photo Professional、NikonさんですとCapture NX-Dを提供しています。デジタルカメラメーカー以外が提供しているソフトとしては、弊社のSILKYPIX Developer StudioシリーズやAdobeさんのLightroomなどがあります)
RAW現像ソフトによって、色の表現だったり、調整できること、というのが違います。
ですので、その中から、お好みのものを使ってRAW現像すれば良いと思います。

逆光で撮った写真をRAW現像してみよう


逆光で写真を撮ると、太陽という非常に強い光が入ってしまうため、メインの被写体が非常に暗く写ってしまいます。
下の写真のように。。。
SDIM4235_original.jpg
逆光になってしまったので、メインの被写体の東京タワーが暗くて、シルエットしか分かりませんね。
ここでは、東京タワーの形と色がわかるようにしたいので、まずは、被写体が暗いのを調整してみましょう。
ということで、露出補正で全体的に明るくしてみました。
SDIM4235_exp2.jpg
なんとなく、東京タワーの白と赤が見えてきましたね。
東京タワーを明るく見えるようにしてみましたが、まだ、少し暗い気がします。
写真の暗いところを、少し明るくしてみるとどうでしょう?
SDIM4235_exp2_shadow.jpg
先ほどよりは、少し、東京タワーの色が分かるようになったのではないでしょうか?
(逆に、太陽近辺が明るくなりすぎていますが、この辺りは、微調整をしていくと良いかと思います)

このように、RAW現像することで、先ほどの写真を明るく見えるようにすることができたりします。
今回は、東京タワーの色がちゃんと分かるように、とRAW現像してみました。
ただ、この写真ですと、個人的には、いっそモノクロにすると味があるのではないか、と思います。
そこで、モノクロにしてRAW現像をしてみると、下の写真のようになります。
SDIM4235_mono.jpg
先ほどの写真とは、雰囲気が全く変わったと思いませんか?

このように、RAW現像によって、一枚の写真でも表現の幅がグッと広がります。
これも、RAW現像のメリットではないかと思います。

色のおかしい写真をRAW現像してみよう


まずは、下の写真をごらんください。
SDIM4265_original.jpg
さて、こちらの写真を見てどう思われましたか?
「看板が赤い!!」
と思われたのではないでしょうか?
カメラの設定を間違えて、おかしな写真になってるんじゃないの?」
と思われた方もいるのではないでしょうか?
ですが、この写真は、ちゃんと撮影されている写真です。
背景を見ていただくとわかるように、背景の建物の色はおかしくなっていませんね?
東京タワーの色を思い出してください。
東京タワーの赤色の塗装で太陽光が反射して、看板が赤く写っているのです。
(実際の見た目は、ここまでではないですが、少し赤みがかかって見えます)
看板は、実際の看板の色に近づけたい、ということで、調整をしてみましょう。

ここで、まず、何をするか、と言いますと、色の調整を行います。
何が問題かというと、看板の色が全体的に赤になっていることです。
「100段目!!」という文字のある場所の背景は白色なのですが、それも赤くなっていますね。
まずは、ここを白くしましょう。
お使いのRAW現像ソフトによって、名前は色々異なるかと思いますが「グレーバランスツール」というのを使います。
「グレーバランスツール」は、写真の中で、どの色が「白色」なのかを指定するものです。
SDIM4265_gray.jpg
「グレーバランスツール」で、看板の色を変えてみました。
ただ、看板の色を調整すると、背景の建物の色がおかしくなってしまいました。
看板の色が反射で赤くなっていたのを修正した結果、建物の色が青緑になっています。
今回は、看板を実際の色にする、というのが目的ですので、そこは気にしないことにしましょう。さて、色を調整したのは良いですが、全体的に暗いのが気になりますね。
先ほどの逆光の写真と同じように露出補正で明るさを調整してみましょう。

SDIM4265_gray_exp.jpg
RAW現像した結果、看板が元の色に近く、明るく見えるようになりました。

まとめ


今回は、簡単にですが、東京タワーの写真を例にRAW現像をしてみました。
RAW現像することで、後から写真をじっくり見ながら、自分の意図通りに調整ができる、というのは、とても大きなメリットだと思います。
とくに、東京タワーのような観光地で写真を撮影していると、ほかのお客さんの迷惑にならないように、さっと撮影しないといけなかったり。。。
そのような時に、とりあえず、RAW形式で写真を撮って、後からRAW現像する、という風にするとのは良いと思います。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

カメラもスキーに連れてって (ホワイトバランス編) [RAW現像してみよう]

こんにちは、スタッフRです。
今回は、先週の「雪景色」の写真について、RAW現像するときの注意点をお話ししたいと思います。
以下、非常に地味な写真ですが、雪の写真をRAW現像する上でわかりやすいと思いましたので、興味があれば読み進めていただきたいと思います。
先週の記事では、今回説明に使った写真以外の作例も載せていますので、作例だけ見たい方はこちらへどうぞ。

RAW現像には「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」を使用しました。
スキー場にて「PENTAX MX-1」というコンパクトデジカメを使い、RAW形式で撮影した写真です。

さて、まずは私がベストと思った設定にしたものが、こちら。
150327-00-snow.jpg
前回掲載の一番初め、最終的な設定でRAW現像した写真です。

この写真は、露出*1 を調整する前はこんな感じでした。
150327-01-snow-evorg.jpg
夕方に撮影した写真とはいえ、見た時の印象より、とても暗く写っています。
比較すると、こんな感じです。
RAW現像前 RAW現像後
150327-01-snow-evorg.jpg 150327-00-snow.jpg

左が変更前の写真で、右が変更後の写真です。

この写真にするために、まず露出補正*2 を+1.5にして、雪の白さがはっきりするようにしました。
雪を全面に写した写真では、カメラの自動露出*3 の場合、「白」=「明るい」と認識します。
また、よく「雪焼け」などをすることからもわかるように、雪は光を反射するため、見た目以上に明るいです。
その結果、露出アンダー*4 となり、白い雪が暗くグレーに写ってしまいます。
また、晴天下で影があるような場合、雪景色自体は白飛びしてしまうようなこともあります。
RAW現像前提の場合はRAW現像時にある程度の調整が可能ですので、カメラ任せでもほとんどのシーンで問題ありません。
今回はカメラの自動露出(絞り優先オート*5 )で撮影し、RAW現像時にSILKYPIXの露出補正を使用しました。

次に、ホワイトバランス*6 についてです。
雪は白いため、ホワイトバランスを変えるだけで色味が大きく変わり、全体の印象がガラッと変わります。
(以下、お使いのパソコンのモニタによっては意図した色とは異なった色で表示されるかもしれません)
今回は色温度*7 を5000Kにして、うっすらと青みが残る程度にしました。

ここで、他の色温度でどうなるかを見てみましょう。
撮影時設定は、カメラのオートホワイトバランス*8 で、4667Kでした。
今回は、曇り空の下で撮影したものです。
晴天下や電球下など、他の光源で撮影した場合は、また違った結果になります。
150327-02-snow-wborg.jpg
撮影時設定(4667K)では少し青みがかかっていて、雪の寒い印象が出ています。
(もちろん、お使いのカメラによって、オートでの撮影結果は微妙に異なります)
もちろん、これでもいいのですが、個人的には「少し青いので、もう少しナチュラルにしたい」と感じました。
少し色温度を上げて5000Kにしたのは、青みを消すためです。
最終的な設定と比較すると、こんな感じです。
ホワイトバランス変更前 RAW現像後
150327-02-snow-wborg.jpg 150327-00-snow.jpg

左が変更前の写真で、右が変更後の写真です。
ほんのわずかですが、印象の違いが分かるかと思います。

これに対して、色温度をもっと変えるとこうなります。
まずは、3000K。SILKYPIXのホワイトバランス「白熱球」とほぼ同一のパラメータです。
150327-03-snow-cool1.jpg
3000Kにすると、青みが非常に強くなりました。
ぱっと見で寒そうで、今にも遭難しそうな雰囲気です(笑
ちょっとわざとらしいですが、雪の冷たさをいっそう強調するなら、これくらいでもいいかもしれません。
スキー場に合うかどうかは別のお話、もっと吹雪いているような情景や、一面の雪原のほうが合いそうです。
150327-04-snow-cool2.jpg
続いて、4000K。
3000Kよりは弱いですが、「寒々しい雪」のイメージです。
雪としては、色々なシーンに合いそうですね。
実は前回、色温度をここまで下げて寒さを強調するかどうか迷いました。
雪だけの写真が多ければ、この設定でもよかったのですが、「スキー場」の写真であることと、夜景の写真を目立たせたかったため、普通な写真を選びました。
150327-05-snow-natural.jpg
5000Kは上で出ているので、次に6000K、SILKYPIXのホワイトバランス「曇天」とほぼ同一のパラメータです。
撮影時の条件が曇りのため、雪の「白さ」が一番ナチュラルに写っていますが、ちょっとつまらないかもしれません。
もっとも、人物を中心に写している場合、これくらいがベストかも。
150327-06-snow-warm.jpg
最後に、7000Kの結果です。
かなり黄色味の強い写真になりました。
雪のイメージとは少し違うので、あまり一般的ではないかもしれません
雪の積もった街並みや家屋など、温かみやノスタルジックさを出すにはいい感じです。

色温度ごとに比較をすると、こんな感じになります。
3000K 4000K
150327-03-snow-cool1.jpg 150327-04-snow-cool2.jpg
5000K 6000K
150327-00-snow.jpg 150327-05-snow-natural.jpg
7000K  
150327-06-snow-warm.jpg  

みなさんは、どの雪景色がお好みでしょうか。

雪の撮影では、思い通りの色をその場で出すのはなかなか困難です。
ホワイトバランスの設定で色味や雰囲気が大きく変わりますし、露出の確認は撮影時のモニタだけでは不十分。
こんな撮影シーンでも、撮影結果を後から追い込むことができるのが、RAW現像の強みです。

現像設定に、決まった答えはありません。
撮影した時に感じた思いや、記憶の中の風景をRAW現像で再現してみましょう。
みなさんのお好みの「雪景色」を作ってみてはいかがでしょうか。


*1 露出とは、記録される写真の明るさのことです。 露出はレンズの絞りやシャッタースピード、そしてセンサの感度により決まります。 記事に戻る

*2 露出補正とは、カメラの決めた露出を手動で補正する機能のことです。 記事に戻る

*3 自動露出とは、露出をカメラが自動で行う機能のことです。 記事に戻る

*4 適正露出よりも暗い写真を露出アンダーと言います。 逆に、適正露出よりも明るい写真を露出オーバーと言います。 記事に戻る

*5 絞り優先オートとは、絞り値を撮影者が指定する自動露出のモードです。 指定した絞り値に合わせ、カメラがシャッタースピードを決定します。 記事に戻る

*6 ホワイトバランスを調整すると、色味を変えることができます。 光源は様々な色の光を含んでいて、白熱灯は赤みが強く、蛍光灯は青みが強い光です。 ホワイトバランスを調整することで、光源の影響を打ち消したり、強調したりすることができます。 「自然な色」の再現のほか、作品としての「色作り」にも使用されます。 記事に戻る

*7 色温度とは、光源の色を温度で表したもので、単位はK(ケルビン)を用います。 物体を熱すると、温度によって様々な波長の光を放射します。 (例えば、金属を熱すると赤くなりますね。更に熱すると、白くなります。) 色温度は、理想的な黒体(全ての光を吸収し、反射のない物体)を熱した際に放射する光の色として定義されます。 写真では、太陽光が5500Kとして想定されています。 タングステン電球は色温度の低い3200Kくらいの光。 一方、昼光色蛍光灯は太陽光よりも青みの強い6500Kくらいの光です。 記事に戻る

*8 オートホワイトバランスとは、カメラが撮影時の光源の状態を判定してホワイトバランスを調整する機能です。 光源の色をしっかりと補正するものや、雰囲気を重視して色味を残すものなど、カメラごと、メーカーごとに違いがあります。 記事に戻る

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

SILKYPIXでフィルム調にRAW現像してみよう ~なるべく楽したい編~ [RAW現像してみよう]

どうも、スタッフHです。
最近、フィルムカメラが欲しいな、と思いつつ、写真を撮っています。
そこで、ふと思ったのです。
RAW現像でフィルム調にしたら、面白いんじゃないか、と。
ということで、今回は、「フィルム調にRAW現像してみよう(なるべく簡単に)」がテーマです。
つまり、このような写真を
IMGP6318.JPG
こういう風にしてみよう、というお話。
IMGP6318_instant2.JPG

さて、フィルム調にRAW現像、となると、いろいろRAW現像時に補正をしなければいけません。
たとえば、デジカメのいわゆる綺麗な色とはまた違う色の味わいですとか、フィルムのざらついた感じ、などですね。
今回は、フィルム調にRAW現像したい! ということと、なるべくなら、簡単にフィルム調にしたい! という二つのテーマがありますので、そういう方法を考えましょう。

とりあえず、フィルム調にRAW現像したい、という部分は、後回しにして、簡単にRAW現像したい、というところを考えましょう。
今回は、RAW現像には、SILKYPIX Developer Studio Pro6を使用しています。
SILKYPIX Developer Studioには、テイストというプリセット機能がありますので、こちらを使えば、簡単にRAW現像できそうですね。
(他のRAW現像ソフトでも、同様の機能はあると思いますので、そちらを使うと同じようにできるかと思います。)
写真を選んで、テイストを選べば、お好みの感じで、お手軽に、RAW現像できそうですね。
あとは、そこから、ちょっと補正・調整すれば、イメージ通りにできそうな気がしてきます。

フィルム調にRAW現像しようと思ったときに、SILKYPIX Developer Studioで使えそうなテイストは
  • ノスタルジックトイカメラ
  • インスタントフィルム

の2種類くらいです。
2種類だけだとちょっとさみしい、ということで、ここは弊社サイト「創像」の力を借りましょう。
第3回 「デジタルクロスプロセス」
第6回 「シネフィルム」
から、SILKYPIX Developer Studio Pro6用のテイストをダウンロードしてきて、SILKYPIX Developer Studio Pro6で読み込みます。
実際の作業の流れは、次のようになります。
まず、「創像」からダウンロードしてきたファイルを展開しておきます。
次に、SILKYPIX Developer Studio Pro6のメニューから、「パラメータ系テイストの編集」を選択します。(下の画面を参考にしてください)
import_step1.jpg
「テイストの編集」ダイアログが開きますので、ここから「インポート」ボタンを押します。
import_step2.jpg
すると、ファイル選択ダイアログが開きますので、ここで、先ほど展開したファイルを選択します。
import_step3.jpg
この時の注意としまして、ファイル名が「_r」で終わっているファイルを選択してください。
ファイルが読み込まれますと、先ほどの「テイストの編集」ダイアログのテイスト一覧に読み込んだテイストが表示されます。
ダウンロードしてきたファイルをすべてインポートしたら、作業は完了です。
とりあえず、これで、簡単にフィルム調にRAW現像ができるようになりました。

ということで、先ほどの写真を、まずは、「インスタントフィルム」調に。
IMGP6318_instant.JPG
フィルムカメラで撮影した写真のようになりましたね。
ただ、このままだと、綺麗すぎるような気もします。
ちょっとフィルムの粒状感を出してみたいですね。
SILKYPIX Developer Studio Pro6には、「ノイズ付加」という調整がありますので、こちらで、ノイズを足してみようと思います。
ノイズを足すとこのような感じに仕上がります。
IMGP6318_instant2.JPG
効果を分かりやすくするために、強めにノイズを入れてみました。
まるで、つい去年撮影した写真ではないかのようですね。

ということで、こちらが元の写真。
IMGP6318.JPG
こちらの写真が一瞬で、こんな雰囲気に。
IMGP6318_instant2.JPG

写真の仕上がりは、まるで、フィルムカメラで撮影した写真のようになったのではないでしょうか?
また、テイストを変えるだけで、同じ写真をこんな風に仕上げることもできます。
IMGP6318_film_western.JPG
こちらの写真は、「創像」からダウンロードしてきた「シネフィルム ウエスタン」を使ってRAW現像しました。

このように、後から、イメージをガラッと変えられるのがRAW現像の魅力だと思います。
また、一枚の写真から、色々な表情の写真を仕上げることができる、というのも魅力の一つではないでしょうか?

今回は、なるべく、お手軽にフィルム調にRAW現像したい!がテーマですので、基本的には、テイストを変えるだけでした。
RAW現像、と聞くと、何か難しいもの、というイメージを持たれている方もいるのではないかと思いますが、このようにテイスト(プリセット)を使うことで、簡単にRAW現像できます。

ここからは、テイスト(プリセット)を変えて、フィルム調にRAW現像してみた写真のご紹介。
写真の下には、使用したテイスト(プリセット)を記載しています。

IMGP6414_film_roadmovie.JPG
シネフィルム ロードムービー (創像より)

IMGP7162_nostalgictoycamera.JPG
ノスタルジックトイカメラ

IMGP8139_film70.JPG
シネフィルム 70’s (創像より)

IMGP8148_film_retro.JPG
シネフィルム レトロ (創像より)

IMGP8035_film_roadmovie.JPG
シネフィルム ロードムービー (創像より)

IMGP6648_dcp_red.JPG
DCPレッド (創像より)

IMGP6803_instant.JPG
インスタントフィルム

IMGP7994_nostalfictoycamera.JPG
ノスタルジックトイカメラ

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

手軽な調整でRAW現像。鎌倉オルゴール堂。 [RAW現像してみよう]

2014年11月14日に開設した本ブログ「写真がRAWだから。」
毎回個性豊かなスタッフたちが紹介する記事を読むうち、私も写真を撮ってRAW現像してみたい、と思うようになりました。
自分が好きなものを楽しんで撮影し、紹介することで、RAW現像の楽しみ方を読者の皆さまと考えていければな、と思います。
それでは私、スタッフShuによる「手軽な調整でRAW現像。鎌倉オルゴール堂。」
よろしくお願いいたします。

01_オルゴールカノン_DSC_9772.jpg

普段は聞かなくても、テレビやラジオでオルゴールの音色が流れると
「あ、いいかも」
と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
個人的にはオルゴールそのものが醸し出す雰囲気も好きです。
今回の目標は、RAW現像をすることで、落ち着いた雰囲気の写真に仕上げること。
そこで、さまざまなオルゴールを取り扱っている「鎌倉オルゴール堂」を訪れてみました。

02_カメラ紹介_DSC_3242.jpg

お出かけの相棒です。
Nikon D7000」に、軽いという理由で単焦点レンズ「Ai AF Nikkor 24mm f/2.8」を選択しました。
RAW現像をするため、Nikon D7000の画質モードから「RAW+JPEG Fine *1」を選択しておきます。
愛用のバッグにカメラを入れて、出発です。

03_店内風景_DSC_9781.jpg

まずは店内の風景を。
休日ということもあってか、多くのお客さまが来店していました。
電球色*2 の暖かい光が降り注ぎ、落ち着いた雰囲気の店内です。
さてRAW現像には、SILKYPIX Developer Studio Pro6を使います。
SILKYPIXを使ったスタッフShuおすすめの調整方法*3 は、
  1. 全体テイストから気に入ったテイストを選ぶ。
  2. 気になるパラメータだけを微調整。

です。今回は、
  1. 全体テイストから「風景」テイストを選択。
  2. 暗すぎると感じたので、露出補正を「+1.24」まで調整。

これだけです。
落ち着いたお店の雰囲気が伝わる写真にできたかなと思います。

04_店内風景_DSC_9781.jpg 03_店内風景_DSC_9781.jpg
調整前(左)と調整後(右)の比較


05_オルゴールガラス_DSC_9793.jpg

次はガラスボールの中にたたずむネコのオルゴール。
RAW現像では、次のことを行いました。
  1. 全体テイストから「インスタントフィルム」テイストを選択。
  2. 写真の中で見てほしい一番手前のネコに視線が行くようにトリミング。

電球色の暖かさを残す表現もよいのですが、今回は「インスタントフィルム」テイストが心の琴線に触れたのでこちらを採用しました。

06_オルゴールガラス_DSC_9793.jpg 05_オルゴールガラス_DSC_9793.jpg
調整前(左)と調整後(右)の比較


07_ガラス棚_DSC_9777.jpg

少々高級なオルゴールが保管されたガラス棚です。
この写真では古ガラスのような表現を目指して、次のような調整を行いました。
  1. 全体テイストから「風景」テイストを選択。
  2. 古ガラスのような濃い緑色を表現するため、ホワイトバランスの色偏差を「-8」まで調整。

調整前とは一味違う写真を作れました。


08_ガラス棚_DSC_9777.jpg 07_ガラス棚_DSC_9777.jpg
調整前(左)と調整後(右)の比較


09_オルゴール人形_DSC_9794.jpg

さて、「手軽な調整でRAW現像。鎌倉オルゴール堂。」いかがでしたでしょうか。
RAWで撮影し、SILKYPIXでわずかな調整をするだけで、目標通りの落ち着いた雰囲気の写真を作ることができました。
撮影するだけでなく、高画質を維持しながら撮影後の調整を楽しめるのは、RAW現像の魅力ですね。
それが自分の好きなものなら、なおさらです。
ちなみに、上の写真の人形ひとつひとつがオルゴールなのですよ。

最後に店内撮影の許可とブログ掲載の許可を下さった鎌倉オルゴール館スタッフの皆さま、ありがとうございました。

*1 Nikon D7000でRAWを撮影するには、画質モードから「RAW+FINE」「RAW+NORMAL」「RAW+BASIC」「RAW」のどれかを選択する必要があります。記事に戻る
10_RAWFine_P1010559.jpg

*2 電球色とは光の色のひとつです。電球のようなオレンジ色の光を指します。記事に戻る

*3 SILKYPIXは「全体テイスト」を適用することで、各パラメータ設定を自動で行い、イメージに合った写真を作ります。SILKYPIX以外のRAW現像ソフト、例えばLightroomでは「プリセット」を適用することで同じような操作が可能です。記事に戻る
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

空を撮影して、RAW現像してみた [RAW現像してみよう]

こんにちは、今回の記事を担当するスタッフFです。
私は、入社するまでミラーレス一眼とコンデジを使って、学生生活のイベントにポートレートを中心とした撮影をしていました。
ある時、事故で持ち歩いていたカメラが壊れてしまってからは、しばらくカメラを購入することなく時が過ぎていきましたが、入社後に一眼レフカメラをようやく購入しました。
しかしカメラに関しては初心者です。初心者なりに知識を深めていきたいと思います。

冬は、太陽の高度が低いため、空の明度が下がり青空を鮮やかにとりやすいそうです。そのため風景をよく撮っていたのですが、それでも逆光で撮影したときの失敗が多々あります。そんなこともあって、今回は、空を含めた風景撮影として、失敗したRAWデータを編集してみようと記事を書きました。

普段、なんとなく撮影して失敗した画像を「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」で補正してみようと思います。
休日に花見川浜付近で釣りをするため写真もその付近が多いです。
花見川に沿って撮影した写真を紹介します。

撮影場所は、以下の付近で撮影しています。
_DSC0629.jpg
検見川浜付近。快晴でした。

_DSC0458_0460.jpg
弁天橋付近

最初に、JpegとRAWデータで、多くの情報量をもっているRAWデータの良さを見るために比較してみました。
以下の写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」で、JpegとRAWデータを比較したものです。
太陽光が撮影範囲外の上に位置しています。画像に写っている空が丸く白一色に白飛びしている範囲が違います。白飛びは、画像のRGB値が全て上限の値まで達して、色の情報が失われている状態です。明るさを下げてみると分かるのですが青空をみると青みを失っていて白い状態のままです。

comp.png
左がJpeg、右がRAWデータです。左側のJpegは堤防先端より外側まで色の情報が失われていて、RAWでは堤防先端手前まで色の情報があります。

比べてみるとJpegでは白飛びしていても、RAWデータでは白飛びしていない場合があるようです。
白飛びしてしまっては、色の情報が復元できないため暗めに撮影して暗い部分を補正すると良いかもしれないですね。
今回は白飛びを避けて何段階か撮影していた暗めのRAWデータに対して補正をかけていこうと思います。

次の画像は暗めのRAWデータ(極端に暗いかもしれませんが)から露出・HDRだけ編集して補正しました。

_DSC0607.jpg
撮影時のRAWデータ。極端に暗くとってみました。

初めに、周辺光量(レンズの中心から離れるに従って暗くなる光量低下)が気になったのですがSILKYPIX Developer Studio Pro 6ではレンズ収差補正を使用せず暗い部分を明るくする補正をして対処します。まずは、露出、暗部の順で補正しようと思います。
暗部の補正についてはHDR-覆い焼きを使用することで、水面を反射している明部の影響を抑えながら暗部を明るくすることができます。

_DSC0607_3.jpg
露出・HDR-覆い焼き + α(フリンジ除去など)

意外にもHDR-覆い焼きの調整で、周辺光量の暗部が明るくなり自然になりました。よく見ると光が差し込んでいるように見える空のフレア(レンズ面や鏡胴で反射して光がかぶる現象)が途中で途切れていることに気が付くかもしれません。私が持っているカメラの問題で、詳しい問題は割愛します。
次の写真は検見川沿いにある弁天橋から撮影した風景です。
以前撮影した中で失敗していそうな画像と思っていましたが、露出、HDR-覆い焼き、ハイライト・シャドウ部分を見様見真似でトーンカーブを編集し修正しました。川沿いにある木々が暗くなっている部分がありましたが、色味も再現できています。
コントラストを上げつつ暗部の補正を意識してみました。
_DSC0467_init.jpg
撮影時のRAWデータ
_DSC0467.jpg
露出 + HDR-覆い焼き + α(トーンカーブ補正など)、補正後のRAWデータ

始めは、暗めに撮影しすぎて、失敗したかと思いましたが、HDR-覆い焼きと白飛びしていなかったRAWデータの領域に救われている気がします。風景を撮るうえでは、HDR-覆い焼きが個人的に好きな機能です。
意外と、白飛びしていないと思い撮影するよりも、ちょっと暗めに取りすぎたくらいが丁度良いのかもしれないと感じています。

以上、「空を撮影して、RAW現像してみた」でした。
Jpegで白飛び、黒潰れしてあきらめている画像もRAW現像ソフトで確認してみませんか?
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

夜景写真のRAW現像について(露出補正) [RAW現像してみよう]

こんにちは。スタッフRです。
今回は、先週の写真を「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」を使ってどう現像したかについて簡単に見ていこうと思います。先週の記事はこちら
RAW現像についての一般的なお話が中心なので、SILKYPIX以外のRAW現像ソフトをお使いの方でも極力読めるように記述しています。
後半に以前行った川越まつりの写真も載せましたので、写真だけ見たい方はさくっとスクロールしちゃってください。

それでは、こちらの写真。
撮ってから何も編集をしていない、いわゆる撮って出しのJPEGです。
(掲載時点でリサイズのみ行っています)

141128_01_shinjuku.jpg
とりあえず何も考えずに絞り優先オートで撮っています。

カメラのオートモードにはいくつかありますが、絞り優先オートは絞りを決めればカメラがシャッタースピードを決めてくれるモードです。
被写界深度、すなわちピントの合う範囲をイメージして撮影するのに向いたモードで、だいたいの撮影であればこのモードで問題ありません。
この写真を前回はRAWから調整して現像し、この画像にしています。
141128_02_shinjuku.jpg
撮って出しJPEGと比較すると、このようになります。
141128_03_shinjuku.jpg
左が撮って出しJPEG、右が調整して現像したものです。
今回はそれほど調整が必要ない画像だったので、縮小画でのWeb公開に限ればJPEGのレタッチと大差ないと思います。
(ただし、この後印刷や作品として仕上げるような、更に調整や追い込みが必要な場合は後述のようにデータ量の多いRAWから仕上げたほうが有利です)
RAWとは、普段見ているJPEGの画像にする前の段階、センサから吐き出されたデータをほぼそのまま格納した「生」のデータです。
RAWデータにはJPEGデータよりも多くの情報が入っているため、後から多少の編集を加えても破綻の少ない綺麗な画像を得ることができます。
元々の写真は光源が多く写っていたため、少し暗めに写っています。
全体の露出を少し持ち上げ、色味を若干調整しました。
新宿の印象的には、もう少し眩しいくらいでもいいかもしれません。
露出とは、写真の全体の明るさのことです。
自然な明るさであれば「適正露出」といい、暗ければ「露出アンダー」、明るければ「露出オーバー」といいます。
露出は「絞り」、「シャッタースピード」、「感度」で決定され、カメラのオートモードではこれらの値を適正露出にするように動作します。
夜景では夜空が多いと全体が暗いため、カメラが適正と感じた露出が本来よりもオーバー気味になります。
逆に街灯や建物の灯りが多いと全体が明るくなり、アンダー気味になります。先程の写真はこちらですね。
撮影時にある程度分かるような場合は「露出補正」を行い、オーバー気味ならマイナスに、アンダー気味ならプラスに補正します。
また、絞りやシャッタースピードをある程度決めて、マニュアルで自分の好みの露出設定にします。

ホワイトバランスもオートで撮影しましたが、色味にそれほど違和感がなかったので微調整程度で。
(ビルの壁面等が若干暖かい印象だったので、青みが増すようにホワイトバランスと色を調整しています)
加えて少し迫力を出したかったので、トリミングをしています。
ホワイトバランスとは、光の色を調整する機能のことです。
被写体の色は、太陽光や電球、蛍光灯といった光源の色によって変化します。
電球の下で白い紙を見ると黄色く見えると思いますが、これを電球の影響をなくして真っ白にするか、電球の雰囲気を残して黄色味を残すか、という調整です。
ホワイトバランスについては後ほど別担当で説明していただけると思いますので、今回は詳細は割愛します。

夜景の場合、パッと見て最初に気になるのは露出、そして次に気になるのはホワイトバランスだと思います。
撮影時にその場で結果を見て露出が思ったものと違った場合に、オートからマニュアルでの撮影に切り替えたり、露出補正を行ったりして調整します。
もちろん、ピントが外れている、手ブレor被写体ブレしている、というのもありますが、構図も含めてしっかり撮れたことが前提です。

ただし、マニュアルでの撮影に慣れていないと設定を追い込むのに時間がかかります。
また、カメラの液晶画面で見た印象と、部屋の中であらためて写真を見た印象は異なるかもしれません。

そこで、「RAW現像」の出番です。

RAWデータは先ほど説明したように多くの情報を持っているほか、ホワイトバランス設定やノイズ除去、シャープ等、カメラ側で行っていた設定を後から変更することができます。注1 
ただし、RAWデータそのままではJPEGデータのようにブラウザ等で見ることができません。
このため、RAW現像ソフトを使ってカメラから取り出したRAWデータをJPEGの画像にする必要があります。
単なるデータの変換ですが、従来のフィルムを現像する工程になぞらえ「現像」と呼んでいます。
カメラから出力されるJPEG画像は、カメラの中で現像したデータと考えることもできます。

露出に関して言うと、普段見ているJPEGは暗いところは黒くつぶれ、明るいところは白く飛んでいると思います。
RAWデータはJPEG画像に比べて、もう少し暗いところや明るいところまで記録されています。(ダイナミックレンジが広い、と言います)
また、JPEGで見たときに1色だと思った場所には、もっと詳細なディティールが記録されています。
もちろん、RAWデータにも限界はあります。あまりに過度に飛んでしまった場合は補正できません。
RAWデータを保存するには、カメラの保存形式を「RAW」や「RAW+JPEG」にする必要があります。
少しデータが多くなりますし、後で処理をする手間は増えます。
ですが、後からじっくりと調整したいような場合や、作品として仕上げたい場合には、より柔軟な調整が可能です。
他にも、例えば夜景を撮りたいけど三脚を持ってくるのを忘れてしまった場合、あるいは夜に行われるお祭りなどのイベントのように三脚を持ち込むことができない場合を考えてみます。
こんなとき、手ブレしないように少し速いシャッタースピードが必要になるので、その分感度を上げて撮ると思います。
ですが、感度を上げるとセンサから得られる信号を底上げするため、高感度ノイズと呼ばれるノイズが生じてザラザラとした画像になってしまいます。
そんな時、RAW現像を前提にあらかじめアンダー気味に撮っておき、後から露出を持ち上げることもできます。
高感度ノイズが少し抑えられますし、手ブレの確率も少なくなるのでボツ写真が減るかもしれません。

141128_04_kawagoe.jpg
こちらは、以前撮影した川越まつりのひっかわせ。
メインは夜中に行われますが、迫力のある写真を撮ろうと思うと群集の真ん中に入らないといけません。
手持ちどころか持ち上げての撮影、三脚は当然使用不可です。
ライブビューを使って撮影すると、ファインダーを覗いて撮影するのに比べてカメラのホールドが両手のみになるため手ブレしやすくなります。
この写真を撮るときに、先ほどの方法を実際に使っています。
撮影時には露出補正を-1、そして現像時に露出を+1です。
同じ感度でも1段分シャッタースピードを稼ぐことができるので、手ブレせずに撮ることができました。
こんなシーンでも、RAW現像を活用することで多少ですが撮影の幅が広がり、思い切った撮影に臨めたわけです。
(もっとも、あえて手ブレさせることでその場のスピード感を出すことも表現の一つです)

以上、RAW現像での露出補正についてのお話でした。
RAWであれば、まずは露出のズレを気にせずにオートで撮ってみて、後から調整可能です。
その場では「撮る」ことに集中し、構図を決めたり、あるいはシャッターチャンスを逃さないようにしたりと若干の余裕が生まれます。
寒い時期、こうした救済処置があると少し手軽に「撮ってみよう」という気になりませんか?

注1: SILKYPIX Developer Studio Pro 6 では、カメラ側で設定可能な機能のうち、メーカー固有の機能についても一部設定が可能です。ペンタックスのカメラでは「レンズ補正」の項目のうち「ディストーション補正」の設定を後から行うことができます。今回使用した写真ではどちらもディストーション補正を有効にしています。 記事に戻る
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー
RAW現像してみよう ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。